ドロミテ旅(ミラノin)

2019年7月の北イタリア・ドロミテ地方を中心とした旅を書いていきたい。Amebaブログに長々と書いたものを、少し集約して数回に纏めていく予定。

旅の始めに

昨年7月は初めてスイスを訪れた。ユングフラウ周辺の山域ばかり1週間くらいゆっくり山歩きできた。なので、今年もその路線を狙って、7月はヨーロッパ・アルプスを目指した。GWのヨーロッパは南仏でも寒かったし、9月のパリも夜になると肌寒い。上高地なんかでも8月のお盆を過ぎると山野草はその姿をかなり減らしてしまうし、ヤマ目的だとやっぱり7月~8月初旬だろうなと考えたのだ。

※参考: 2018年のスイス山旅

https://ameblo.jp/cx0293/entry-12421439951.html?frm=theme

ツェルマット等もう一度スイスの山に行くのもいいな、と思ったけど、北イタリアのドロミテ山塊も捨てがたい。国が変われば食べ物も変わると思い、イタリアとオーストリアに決めた。AZ便でミラノin、NH便でウィーンoutする現地13泊の航空券を購入した。なので、オーストリア料理がどんなものか、事前に銀座で予習してみた。

<アリタリア航空の翼でミラノへ>
<ウツボグサ。山ではいろいろな山野草>

旅の前半は北イタリアで6~7泊、後半はオーストリアで6泊とザックリ計画していた。ミラノ、ボルツァーノ、ドッビアーコかコルチナ・ダンペッソオ(以上イタリア)、インスブルック、ザルツブルク、ウィーン(以上オーストリア)に各2泊くらいでボンヤリと考えていたのだ。

ただ、行きの成田―ミラノ便で「地球の歩き方」のコピーとか資料を読んでいたら、CAさんが「イタリアの都市は暑いけどドロミテは未だ寒いぞ」と言ってくれたものの、正直ドロミテをどう周ればいいのかハッキリ判らなかった。まあ、いつも通り「出たとこ勝負」の旅だ。

<山には毛を刈ったばかりのアルパカも放牧>
<リエンツ川の激流でカヤック>

実際に現地に着いてみると北イタリアのドロミテ山塊があまりにも広くてそこでどっぷり10泊したので、オーストリアは僅か3泊になってしまった。昨年のZurichが予約なしで高くて困ったので最初のミラノだけは事前予約したけど、それ以降は全てそこの街に着いてからその日の宿を決めていった。

北イタリア: Milano、Bolzano、Aple di Siusi、Dobbiaco
オーストリア: Bad Gastein、St.Poelten

ザックリ云うと、現地に13日居たものの、ヤマの日が13日、川の日が2日、街の日が2日だった。日本は未だ梅雨が明けていないのにビックリしたけど、イタリアもオーストリアもほぼ毎日夕方になると通り雨があるけど、連日日射しが強くて旅行日和に恵まれた。

ドロミテはピンクの絨毯

ピンクに染まる牧草地を初めてみた。黄色の花畑は見る事あるけど、ピンクは珍しい。その写真を知人に送ったら、どの花かと問われた。

<ピンクのじゅうたん>

<<<<ピンクの花5種>>>>

1つ目はイブキトラノオ、2つ目はヤナギラン。イブキトラノオを国内で見るならやっぱり礼文島断だ。稚内まで飛んでしまえば島はフェリーですぐそこ。ヤナギランは比較的標高が低い所に生えている。後の3つは名前を知らない。牧草地をピンクの絨毯に染めていたのは3つ目の花。他の草花よりもちょっと背が高いので目立ったのだ。

ドロミテと言っても広い。私が今回行った地域をザックリ落書きメモにまとめてみると以下の通り。Alpe di Siusi(和訳するとシウジ高原って事か)に3泊して、シウジ高原の中を延べ4日日ほど歩き回った。泊まったのがCompacioコンパッチョと書かれた辺りであり、ピンクの絨毯が綺麗だったのは、そこから40~50分くらい歩いた所だった。コンパチョの標高は1800mくらい、最も登った日が2600mくらいだった。

<私が訪れたドロミテ地域>

西ドロミテ(絵の左半分)ではAlpe di Siusiをゆっくり歩いて、その後で1日バスツアーに参加して、カレンツァ湖やポルドイ峠、オルティセイなどその周りを駆け足で回った。

東ドロミテ(絵の右半分)ではよく写真でも紹介されている最高峰トレ・チーメ(英語でThree Peaks)やブライエス湖を回っって、リエンツ川の激流カヤックをenjoyした。そんな事をしているだけで、北イタリアはあっという間に10泊になってしまった。

この中にもトレッキングコースは無数にある。4日間歩いたけどそれでも全部回り切れた訳ではないし、ちょっと悔いが残っているくらい。

ミラノ到着

7/4の夕方アリタリア航空機がミラノ・マルペンサ空港に到着した。現地時間で17~18時だったが、とにかく人気がない静かな空港だった。日本からの国際線はローマ・フィウミチーノ空港かミラノのいずれかだと思うが10年くらい前のフィウミチーノ空港の記憶とヤケに違うな、と思った。

<ミラノ・MXP空港>

TREITALIAの列車でミラノ市内に向かう。ただ、窓口は人が並んでいるし、いきなり券売機で切符を買う。まあ南イタリアをぐるっと回った事があるので、この券売機は簡単に扱えた。ただ、市内に向かう電車は1時間に1本しかなく、あと55分も待つのだ。

で、ようやくミラノ中央駅(Centrale Stazione:セントラーレ スタチオーネ)に降り立つ。構内はゴージャスな造りだ。高架している訳でもなさそうなのに、ホームは2Fでそこから2F下って外に出た。ここもそんなに騒々しくない。駅前広場には黒人がたむろしていて、まあパリと同じか、というのが第一印象だった。

<ミラノ中央駅>

予約していた宿は駅から歩いて5分程度の三ツ星ホテルだった。受付すると、肌が朝黒い兄ちゃんに別館へ案内される。ホテルの建物でははなく、昔からの5F建ての建物のワンフロアをホテルが借りている形だった。なので、部屋に辿り着くまでに鍵が3つ必要だった。ただ中庭に面した部屋だったので、物音一つしない静かな部屋でアタリだった。

<カルボナーラ>  <ミラノのホテル>

一瞬迷ったけど聞いてみると、スリランカ人だった。家族は自国に残したまま働きに来ていると言う。「スリランカ行った事あるよ」と言うと彼の顔もほころぶ。キャンディかと訊かれたが、私が行ったのは西海岸のMud Houseとシギリアだった。「シギリアロックの隣りのピルドゥンガラ岩に登った」と言うと向こうも親近感を持ってくれ、それがきっかけで近所の美味しいレストランに連れて行ってもらえた。

ちょっとだけミラノ観光

北イタリア2日目はミラノ観光した。Duomoドーモ(大聖堂)がこの街の中心にあるのでそこから歩き始めた。ただ、チケット売り場で番号札を渡され、チケットを買うのに30分くらい待たされたのには参った。ドーモはそこかしこにステンドグラスが嵌められていて見事で荘厳だった。ただ一周しても、ドーモの屋根に登る入口が見つからない。結局、外から回り込んで尖塔に登って行った。ずっと螺旋状に回っていくので、疲れるよりも目が回ってしまう。屋根は緩い傾斜があって、そこでドーモを半周くらい歩けるようになっている。

<ドーモ>  <ドーモの屋根>
<ドーモの屋根から広場を見下ろす>

そこから、ビクオリオ・エマヌエル2世のガレリア(世界遺産)を通って、彷徨う。結局、ドーモ前の広場に出てきて、一服する。余りにも暑いのでビールを頼むがヤケにでかい。結局この日のランチはポテトチップスとオリーブの実だけだった。

途中で茶褐色の壁が続く古城を見ながら、サンタマリア・デ・グラッツェ教会へ向かう。汗タラタラだったが、まあ都会見学は今日一日と割り切って、世界遺産を見に行った。ここにダビンチの傑作「最後の晩餐」が飾られているのだ。この教会は世界遺産でないけど、絵が世界遺産らしい。そんな事を旅行の学校で習ったばかりだった。

<ランチ>  <サンタマリア・デ・グラッツェ教会> <古城>

ミラノ市内を歩いていて、PARCOがイタリア語の公園を意味すると知った。そっか、渋谷のパルコってそんなimageを持って作られたものなのか。

この日の晩御飯はアンチョビのピザにした。ただビールを呑み過ぎた訳でもないだろうに、食べる前から腹がパンパンだったので軽く済ませたのだ。何故食べていないのに膨満感があったのか、その理由はボルツァーノに着いた晩に判ったのだ。とにかく大変な事になった……。

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