10年振りの那須岳

日程とルート

登山日:2019.9.上旬
1日目: ロープウエイ山頂駅(11:15)→牛首(11:50)→姥が平(12:30)→三斗小屋温泉(14:00)
2日目: 三斗小屋温泉(7:45)→隠居倉(8:50)→熊見曽根(9:30)→朝日岳(9:45)→清水平(10:30)→三本槍岳(11:15)→清水平(11:40)→峰の茶屋(13:20)→牛首(13:50)→ロープウエイ山頂駅(14:30)

三斗小屋温泉へ

なんと10年振りに那須岳に向かった。ここは9月と2月に来た事があるが、温泉もあって稜線も歩けていいヤマだ。

この日は快晴だった。山頂駅から茶臼岳まで近いので、最初の内は観光客もそこそこ歩いている。なので、登り口は石段が左右に分かれていて、左側の方が段差が少なっていて登りやすい。

<石段にて、花(3)>

1つ目はノコギリソウか? ちょっと自信ない。2つ目のは名前を知らないけど、結構咲いていた。3つ目の白いのはシシウドかドクセリだけどやや小振りで、隣の紫っぽい地味な花もかなり咲いていた。リンドウの花はだいたい閉じている。5つ目は虎杖、これは花よりも赤い線が入っている葉っぱの方が綺麗だと思う。

<花の続き(3)>

牛首で休憩。茶臼岳の所々から噴煙が上がっている。ただこの写真の白は雲なので大丈夫、とにかく青い空とのコントラストが綺麗だった。ここから姥が平に降りる人と、まっすぐトラバースルートに進む人が分かれる。この日も降りていく。

<牛首(2)>

前回もほぼ同じ季節にここを訪れたけど、あの時ほど紅葉は進んでいなかった。まあ、今年の夏は十分暑かったし、そこそこの標高でもそんなに早く色付く事はないのだ。山野草の赤色は何なのか。ちょっと毒々しい。シダの葉っぱも珍しい形をしている。進化する前の形みたいだ。

<姥が平にて(4)>

樹林帯に入ってかなり下っていく。途中に水場が2回ほどあった。最後にちょっとだけ登り返して、ようやく三斗小屋温泉・大黒屋に到着した。標高1500m弱なので、この日は下りの山行だった。ここには2軒の温泉宿が営業しており、もう1件は煙草屋旅館さん。いずれも木造でひなびた感じ。なんと大黒屋さんは令和元年で改築150年の記念の年だと云う。浴場が2つあり、岩風呂と大風呂それぞれでのんびりくつろぐ。すぐ近くを川が流れているので、そのせせらぎも聞こえる。

<三斗小屋温泉の風呂、お膳(3)>

期待の晩ご飯がこれ。とにかく木のお櫃で出してくれるのがありがたい。決して、量が多い訳でもおかずがゴージャスな訳でもないけど、この宿にはこの食事が相応しいと思う。

隠居倉から熊見曽根へ

TVが無い宿だと答えのない考えごとをする時もあるけど、まだ夏の盛りで東京で寝苦しい夜が続いていたのでぐっすり眠れて助かった。翌朝もゆっくりと三斗小屋温泉の湯に浸かり、のんびりと出発する。宿のすぐ近くで花を見つける。昨日は大してなかったのに、ウツボグサやシラタマを発見。

<ウツボグサ等(5)>  <隠居倉への登り坂>

最初に目指すのは隠居倉。標高差300mくらいだけどここは結構キツイ。前もここを登り切った所でヘトヘトになり、Tシャツも汗びっしょりだった。登りはな10分くらいの所で火山ガスがもうもうと噴き出していた。まあこれがあるからこそ、三斗小屋温泉の湯もふんだんに湧き続けているのだろう。ここから後ろをみると那須の山並みがずっと連なっているのが判る。

隠居倉に上がってしまえばあとは稜線歩きになる。視界も開けるし、気持ちいい。足元右側は思いっきり崩れ落ちているけど、特に危険な場所ではない。右手にはデカデカと茶臼岳が見え、中央に朝日岳の気配があり、左手少し先には那須岳の最高峰である三本槍岳が見える。この日歩くコースがあらかた見通せるのはありがたいもの。距離感もまあ実感できるもので助かる。正直な所、昨夏の常念~蝶の縦走では一目見て気が遠くなったものだ。これくらいの標高になると花も変わってくる。

熊見曽根まで歩いて一休み。宿で貰った和風の飴を舐めて糖分を補給する。

<シオガマ、トリカブト等(3)> <和風の飴>

朝日岳と三本槍岳

熊見曽根で休憩したら、そのままザックを置いて朝日岳に登る。やっぱり軽いと動きも滑らかになる。朝日岳は前回の登山ではガスに隠れてその姿を拝めなかったヤマだ。僅か1m差で2位、那須岳の最高峰ではないけど場所的にはココが主峰じゃないか。ちょっと突き出したような岩場を登っていくと山頂に到着。雲海が綺麗に湧いていた。

<朝日岳>

そこから熊見曽根を経由して、清水平まで一気に下る。他の登山者と話していると、昔はこの清水平にも水があってカエルが沢山いたとか。でも、今は干上がっている。時期が時期なら花が咲き誇る場所じゃないか。

30分くらいflatな道を進み、分岐へ到達する。ここで左折すると三本槍岳への登山道になる。一旦下ってきてもう一度登り返すのは疲れる。でも折角の快晴であり、最高峰まで辿り着きたい。登山道を登りつつふと振り返るとさっきまで歩いていたトレイルが緑の中にほとんど隠れてしまいそう。いつ県境を越えたのか判らなかったが、山頂は福島県。20~30人くらいがランチタイムで寛いでいた。

<清水平>  <三本槍岳の登山道で振り返る>

下山してビール

そこから熊見曽根まで戻るのも大変。というのも、清水平から熊見曽根までこの日3回目の登り坂。那須岳って決してキツイ山ではないと思うのだけど、前回も今回も下山途中で腰痛になってしまい大変。何度も登りと下りを繰り返しているのが腰に負担を掛けるのかも知れない。実は、前回の那須岳では北温泉に向けて長い下りを歩いていったけど、もう途中で限界。上体を前に傾けた姿勢でノロノロと歩いていたら、お婆さんチームに「大変ねェ~」と挨拶されつつ何組か抜かれていった。

<から茶臼岳への岩場(2)>  <牛首へトラバース>

歩く気力がdownしてきても、ヤマって誰が助けてくれる訳でも無い。とにかく登山口まで戻ってこない事には話にならない。ヨボヨボになりながら、それと気づかれないようにゆっくりと歩く。そんな時に、茶臼岳へ向かう岩場は、足元がフラつきそうで辛かった。ここだけは那須岳が荒々しく感じられた。他はホントに穏やかでいいヤマだと思う。

<宇都宮餃子など(2)>

那須岳から那須塩原駅に向かうバスの途中にはレストランなどオシャレな一角がありパスタとか美味しい。今回も、寄って行こうかと思ったがバスが満杯だったので下手に降りたら乗れないなと思って諦めた。で、そのまま宇都宮駅まで戻ってから、ビールで喉を潤す。名物の餃子と揚げ餅も美味しかった。

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