2019年の雪山①(入笠山と北八ツ)
このHPには2019年5月以降の山行録をアップするつもりだったが、雪山まとめ記事を4本も書いたので、その流れで1年前の雪山を3本にまとめてアップしていく。もし体力が残っていれば2018年分も遡って書き起こしていくかも。
10年目の区切りで入笠山へ
登頂日: 2019.1.初旬
装備: アイゼン、ストック
年末年始を田舎で過ごした後で東京に戻る。帰路、富士駅から身延線経由で中央本線に入って富士見駅で途中下車した。特急が停まる小さな駅だ。ここから富士見パノラマリゾートへのシャトルバスが出発するのだ。ゴンドラで1700mまでラクに上がれるので、実際に登るのは往復で2時間。
雪は少なかった。山頂駅で直ぐにアイゼンを装着したものの、建物の脇に回ると雪がない。その後も地面を覆う程度にしか雪が残っていない箇所が多かった。入笠湿原も半分くらいはむき出しの状態だった。なので、本当にアイゼンが必要だったのは、2時間のうち20~30分くらいだったんじゃないか。
<雪がまばらな入笠湿原> <樹林帯>
山頂では富士山の頭がうっすらと見える。そのヨコに甲斐駒ケ岳。八ヶ岳も編笠山から蓼科山までずっと見えていた。諏訪湖は近いのにこの日は何故か霞んでいた。車山・美ヶ原方面もハッキリ見えず。ポツポツと自分の足で登ったヤマが増えていくと、自分の山って訳ではないが、親近感の湧くヤマが1つずつ増えていく。そんな10年だった訳だ。
<この日の気温> <富士見高原の向こうの八ヶ岳を望む> <山頂にて>
かつて2009年から2013年に掛けて、決められた年次タスクのようにこの山に登ったが、5年で一区切りとしていた。ただ、2019年は開腹手術から10年の節目であり、久々に登ってみたかったのだ。同じ場所に行くと、昔の自分に出会える時もある。今回はそういう感覚は無く、5月にシュワシュワと鳴いていたヤマセミかカワセミの事を想起したくらい。やっぱり寒いと思考は停止してしまうのだろう。
入笠山が2019年の冬山の登り初めだった。最近は週休2日で土曜日もだいたい所用があったのでなかなか雪山に行けていない。
北八ツ:ピラタスから麦草ヒュッテへ
登頂日: 2019.2.中旬
装備: アイゼン、ストック
宿泊: 麦草ヒュッテ
旅先で書くのは初めてだ。 ※なんと麦草ヒュッテで電波が通じたので、この日はAmebaブログを慣れないスマホでエントリしてみたのだ。
ピラタスロープウェイ(北八ヶ岳)に付いたら何と150〜200人くらい並んでる。いつもは待つ事無くすぐ乗れるのにビックリ。4本、40分待った。
<ピラタスの前で長い列> <雨池山とモンスター> <縞枯山のモンスター>
一年振りに山頂駅に戻ってきた。寒い。
アイゼン装着してようやく12:50スタート。快晴とはいかなかったが晴れは晴れ。オオシラビソの雪はやや少ないかも。縞枯山も茶臼山も200mくらいの登りだが斜面は急だし、茶臼山は登り返しになるし、そこそこ辛いなあ〜
麦草ヒュッテに着いたのは15:40。近いようでふた山を越して来るので、やっぱりそれなりに歩く。稜線は風が強い。枝と雪がそれを物語る。
<西風に吹かれて雪が吹き付けた枯れ木> <麦草ヒュッテにて(2)>
指が被ってしまったが、これだけかぜが強って事。スマホのバッテリーは50%くらい残っていたのに、あまりの寒さに我慢出来なくなったのか急に10%に落ちて電源オフになった。小屋で充電しようとしたらやっぱり50%残っていたし何なのか?
小屋に着くとペットボトルの水が1/3くらい凍っていた。どうりで寒い訳だ。 夕食はハンバーグで美味しかった。
北八ツ:麦草峠から渋の湯へ
(麦草ヒュッテに泊まった翌日は登り返した後で下山)
小屋の夜は長いし静かなので、21:00~*5:30ぐっすり眠れた。小屋の朝食は6:00だった。まあ普通だ。食べ終わると、雪が降っているのに気付く。やっぱり雪は嬉しい。空はドヨンとしていたが、麦草峠に残っていた木々の緑もまた真っ白に染まるだろう。
7:35に出発して、白駒池の氷上を歩いて高見石への登り口に出たのが8:20だった。8:50に高見石小屋に着いた。折角なので岩の上に登って白駒の池を見下ろしてみる。
<白駒池> <高見石の下方に白駒池>
と、ここまでは順調だった。高見石は丸山・麦草、白駒池、中山、渋の湯の4差路になっている。それだけ自由度が広いって事だが、もう何度も通っているし、ついうっかりしていた。渋の湯に降りるつもりで進んだのだがやけに昇りが続く。不審に思っても、まあヤマってこんなものでしょと自分を納得させるしかなかった。
<樹林帯を登る> <シャクナゲの葉が垂れている>
25分ほど登ってようやく反対側がらピッケル持った2人組が来たので問うてみる。うっ、中山経由で天狗岳に至る登山道だった。慌てて引き返し、改めて高見石から渋の湯に降りる。9:55~11:25なのでコースタイム通りだった。小屋の人は「走れば40分!」と言うが素人にそんな芸当はできない。今日の山行は正味3時間、高見石山頂の岩登りやロスタイムを入れて4時間ってところか。
写真を載せたものの、曇っていたのでモノクロの世界ばかりだ。これだと冬ヤマの魅力が上手く伝わらない。なので、2017年1月に逆コースを辿った時の写真をいくつか載せておきたい。2年前の1/7は雪こそ少なかったが快晴だったのだ。
<賽の河原> <白駒池>