2019年の雪山③(横手山)
back-logで掲載してみた当シリーズは、昨年3月の横手山で終わり。そう、サラリーマンを卒業して丁度一年経った頃だったなあ~
尚、2019年GWの蝶ケ岳登山については以下リンクを参照下さい。後半は日本語で書いています。
志賀高原・硯川から横手山を目指したけど……
装備:アイゼン、ストック
時間:10:55~13:50
冬の志賀高原はこれで5回目。このエリアは一通り登ったな、と思ったのだが、横手山頂ヒュッテに泊まるなら折角なので硯川から登ってみたいと思ったのだ。夏には直登ではなく、渋池と四十八池までゆったり歩いてそこから登山道を登って行ったので、雪山でもそのルートをchoice。
実は、最初からちょっと不安もあった。なんと明確に残っているトレースがスノーシューもアイゼンも全く無いのだ。なので、硯川から渋池に出るのも道迷いしてひょうたん池に入る道に行きそうになった。素直に進んだ筈なのにどう見ても下り坂に入って怪しかったのだ。直ぐに戻って渋池へ着いた。
<硯川から急坂を登り切る> <渋池から横手山を望む>
<この曖昧なトレースをトラバースしていく>
でもそこから先は、地図が読めない登山者にとってトレースなしで進むには限界があった。志賀高原の雪は本当にサラサラのPowder snowで気持ちいい。きっと昨日は誰か歩いているのだろうが、夜に吹いた風でサラサラの雪がトレースをほぼ覆ってしまっていたのだ。しかもちょっと脇にそれて足を置くと膝下までズボッと嵌りそうになる。この時期は未だ踏み抜く危険はないものの、穴が空いているスパッツと登山靴なのであまり負担は掛けられない。
収穫もあった。雪山でもっともpopularなトレースだけど、歩き始めて直ぐにウサギの足跡を発見した。他にカモシカか狐なのかスマートに歩いている動物の足跡もあった。小さい足跡が4つこじんまりと固まっているのもあった。初めて見たが小動物なのか、でもそれにしては間隔が空いているので跳べるのか。
<トレース3種>
渋池から50分くらい進んだがどうにも無理だと判断。已む無く登頂は諦めて撤収した。志賀高原・硯川は標高1700mで、そこから四十八池の手前まで登ったのでおそらく1900m弱だったと思う。その辺りは雪が積もっていても樹木は緑色のままだった。
硯川に戻ってきて、リフトを乗り継いでラクに山頂へ向かう。リフトの途中からは樹木がびっしりと雪を纏っていて別世界。絶景を愉しめる!
<濃青と白銀の世界 (2) >
【WP版で補記】1年前を振り返って: 冬期に硯川から横手山頂を目指したのは無茶だったのか。まあこれは天気次第、雪次第なのでなんとも判らない。ただ、夏場にはこのルートを登り切っているし、冬場にもリフトで上がって山頂から陽坂バス停まで、スノーシューでズボズボと埋まりながら誰も足を踏み入れていないオオシラビソの森を楽しく降りてきているので、それとは別の登山道を辿っていけば登れると思ったのだった。もちろん根拠のない自信だったけど。
横手山頂ヒュッテで1泊
2307mの山頂に着いたら、先ずは日本一高いパン屋さんでパンとビールの遅いランチを戴く。15時くらいだったので残念ながら名物のボルシチは売り切れだった。
横手山頂も白銀の世界。以前ここに来たのは2月だったので、それと比べると3月のモンスター(樹氷)はやや痩せていてちょっと拍子抜けした。以前は木の形が判らないくらいにモッコリしていたが、この日はオオシラビソの樹が十分にそれと認められるくらいにスリムだった。まあ、たいがい最初に訪れた時が天気でも花でも結構当たるもので、再訪した時は期待感が増してしまう事もあって何かと期待先行のきらいがある。
<ランチ> <山頂の展望> <夕日は鮮やかだった>
これまで日本の山小屋の主食は100%コメだった。稀にカレーライスを出す小屋も残っているけど、たいていは肉か魚料理が出てくる。多いのはハンバーグだ。でもこの小屋はパンが売りなのでPizzaトーストで献立を作ってきた。珍しい。シチューの壺焼きも暖まる。ケチャップソースで食べる豚肉も美味しかったし、山頂でもじゃがいもはキチンとマッシュされていた。
<夕食。他にデザートあり>
夜、小屋の外に出ようとしたら玄関が空いていて寒い。小屋主に聞くと、ワンコがトイレをするのに出入りするからだと言う。外は満天の星空、メガネを持ってこなかったので星が三重に見えた訳でも無いだろうが、かなりの星数だった。
翌朝はスノーモービルで下山
朝も焼き立てのCroissantが食べられて満足。何故か浅間山を見つけられなかったが、近くには笠ヶ岳や妙高山が聳えており、遠くに北アルプスの山並みが白く輝いて一筋の長い線として見える。こういうのは写真だと上手く伝わらないけど綺麗なものだ。
<朝食> <速い!>
かつて横手山に来た時はスノーシューをレンタルしていたので、山頂ヒュッテでボルシチを食べた後で横手山頂から道なきシラビソの森をスタスタと降りて行った。でも今回はアイゼンだけでどうにも無理があるので、雪上車に乗って下山しようと思っていた。ところが他の泊まり客はSKI客ばかりだったので「スノーモービルで」って事になった。思わぬ申し出で嬉しい。何せ初めて乗るのだ。いい感じで山を駆け下りていく。マイナス5°は着込んでいればそんなに寒くない。最初はスノーモービル専用道を走っていき、途中で林道に入って第2リフト乗り場に合流。その下はゲレンデを抜けて行った。あっと言う間の15分だった!
長野駅周辺のオススメ情報
ちょっとここで長野駅周辺の情報を3つほどお伝えする。Amebaブログに投稿した時は2つだったけど、1つプラスしてみた。
先ずは長野第一ホテル。駅から徒歩2分くらいの普通のビジネスホテルだが結構気に入っている。と言うのも
・Aカードでポイントが貯まる
・信州そばといなりすしの無料朝食付き
・地上9Fに露天風呂あり
<長野駅そばのビル屋上に露天風呂> <りんごの樹>
もう1つは、オススメのお土産「りんごの樹」だ。サクサクほろほろのクッキーで中に焼きりんごの粒がゴロゴロ入っている。いつもこれを会社とか土産に買っている。1つから販売しているし、簡易包みの5個入りもある。
最後に、長野メトロポリタンホテルのバー・アポロAPOLLO。ここはカウンタ7席くらいとテーブル3卓で、こじんまりとしていて落ち着く。サラリーマン卒業前は、金曜日の夜に慌てて会社を出てザックに詰め込んで新幹線に乗っていた。ここに泊まると高いので、軽く1~2杯くらい呑むなら旅行モードに気分を切り変えるのに良いスペースだ。
https://nagano.metropolitan.jp/restaurant/list/apollo/index.html
長野→新潟ルート開拓
志賀高原を出た後、急行バスで長野駅に戻った。そこから知人に会うために新潟に行きたかった。だがこの2都市間は遠いようでやっぱり遠い。いつもの行動patternだけど毎度困るのだ。ルートとして既知なのは以下の5つ。
A:昔の信越本線、今だと第三セクタで直江津まで出て北上
B:昔の信越本線、今だと第三セクタで直江津まで出て、北越急行で越後湯沢に出てから上越新幹線に乗る
C:上越妙高まで新幹線を使って、特急しらゆきに乗り継ぐ
D:飯山線で越後川口まで出て、上越線で北上
E:高崎まで戻って上越新幹線に乗る
このうちA~DはJRに乗車済。Eはcost高なのでtryしていない。新幹線2本乗るだけでなく、高崎駅で上りの新幹線から下りの新幹線へ乗り継ぎ事になるのでJR運賃の割引もない(こんな細かい規則はつい最近”JRの神”から教わったものだ)。それ以外のルートでいずれも困るのが本数の少なさと、4時間程度かかってしまう事だった。
で今回は、つい先日まで短期間だけど旅行業者の事務所にお世話になっていた事もあって、別ルートを探ってみようと考えたのだ。そう、高速バス利用だ。ネットでググると3ルートも見つかった。もしもっと快適なルートがあれば教えて欲しいです!
因みに、夏であっても千曲川/信濃川をkayakで下るのはダメだと、kayakのガイドさんから聞いている。途中にダムが2つある為だ。
F.長野→新潟直行バス
G.直江津まで出て、バスで新潟へ
H.その手前の高田まで出て、バスで新潟へ
Fは信越県境を越えるせいか本数が少ない。やっぱり新潟県内の移動になるとバスが頻繁に運行されていた。鉄道駅がなんとも郷愁を誘う直江津も再訪したかった。でも直江津発の高速バスも高田に途中停車すると判ったので、えちごトキめき鉄道の高田駅で降りてみる。元々JRの駅だったのに新幹線開通の煽りを受けたのは長野県の小諸駅と同じじゃないか。全く人の気配がしない。なのに、観光案内所のオジサンは「新潟市の古町も同じだよ。折角行くなら古町を賑わせてやって」と言う。
高田から新潟までバスで2時間14分。3月と言うのに雪は全くない。やや日本海に近い道を走るので、偶に青く穏やかな海が見えた。PASMOが使えた。なんと驚いた事に料金2000円がICカード利用だと15%_discountで1700円になる。こんなの都心部では聞いたことないけど、ありがたい。遠州鉄道・ナイスパスの1割増しchargeよりお得だ。
<小島屋のへぎそば>
新潟は一年振り。長野や山形の帰途など10回くらいはこの街に来ている。知人とツルンとした喉越しのへぎそばを食べて、その日の内に東京に戻った。