雪山まとめ(中締め)

(1)前置き

これまで4回に亘って書いてきた「雪山まとめ」シリーズ、お読み頂きありがとうございます。
1話: 3月にオススメの雪山(1/10投稿)
2話: 雪山のファースト・シーズン(1/14投稿)
3話: 雪山で楽しむ(1/15投稿)
4話: 雪山のチョイスと注意事項(2/7投稿)

今年の冬も既に4回ほど出掛けており、その雪山ブログもそろそろアップしていきたいけど、新型コロナとか他の話題を先にアップしているので何とも遅れている。そうこうしているとホワイト・シーズンも終了してしまうので、後半の4話は来年の雪山シーズンまで持ち越しとしたく。この稿では今年の雪山シーズンの締めとして、1話から4話で書き洩らしていた事をpick-upして書いておきたく。

来年に持ち越す記事のタイトルは以下の通り。いずれも仮題なので変更する可能性あり。
6話: 雪山での危険な体験
7話: スノーシューでオススメの雪山
8話: アイゼンでオススメの雪山
9話: 4月でもまだ間に合う雪山

(2)雪山で楽しむ【3章の補足】

先ずは動物たち。雪山で出会った動物として、第3話ではカモシカと鹿の写真を載せた。想い出してみたら他にも出会っていたので、こちらを紹介する。雷鳥はちょうど白い冬毛から生え変わる時期だった。

<夏沢鉱泉手前のシカ(201903)>
<蝶ケ岳の雷鳥(201905)>

樹氷も綺麗だ。これまで志賀高原・横手山、山形・蔵王でそれぞれ2回モンスターを見ている。そして、今年は3月に秋田・森吉山の樹氷を見てきた。圧倒される迫力だ。ただ、これも最盛期はモッコリと太っているけど、時期を逃すとだんだん痩せてきてしまうので、できれば2月がbestだと思う。

<森吉山のモンスター(2020.3)>

あと雪山固有の事ではないけど、かつて北八ヶ岳・雨池でブロッケン現象(※1)を見た事がある。太陽の周りに大きな虹のような円周が描かれたもので、ガイドさんから天気が崩れる予兆だと教わった。

※1 Wikipediaより引用: 太陽などの光が背後からさしこみ、影の側にある雲粒や霧粒によって光が散乱され、見る人の影の周りに、虹と似た光の輪となって現れる大気光学現象

(3)氷筍

次は、珍しい群馬・雨呼山の氷筍だ。

普通、つららは軒下など上から下に垂れ下がる。でも、この氷筍はその逆で、下から上に氷が立っている。ガイドさんの説明によると、水滴が天井からポタリと滴り落ちる。その時点では液体だったのだけど、下に落ちた段階であまりの寒さにその場で凍ってしまう、その積み重ねでこのツクシみたいな形状が作られるのだと聞いた。

<2013年の氷筍(3)>

水上温泉の辺りのスノーシューだと、宝台樹スキー場や大幽洞窟が有名らしい。ただこの日は吹雪だったのでガイドさんが無理だと判断して、雨呼山コースをchoiceしてくれた。なので、洞窟ってほど大きな場所ではなかったけど、腰を屈めば小さな洞窟がいくつもあって、そのヒンヤリとした洞窟の中で氷筍を見られた。

尚、この翌日も別コースをスノーシュー・ツアーで歩く予定だったのだが、猛吹雪のため公園の裏手をちょっと歩くくらいで、もう為す術がなかった。 水上温泉には泊まった事はなく、この時にはその隣の湯檜曽温泉の小さな旅館に一泊した。

(4)ツアー利用【4章の補足】

ガイドさんと雪山を歩く事のメリットをもう1点だけ補足しておく。雪山は明確な登山道が無いケースもある。なので、初めて入るヤマだと単独では迷子になる可能性もある。私もかつて「地図読み教室」を受講した経験がある。実際に6月の高水三山で試してみたけど、自力でルート・ファインディングするのは難しかった。況してや雪山は夏道と異なる。しかも、吹雪でさっき歩いていた人のトレースが消えてしまえば、皆目判らなくなるケースだってあり得る。

なので、地図も配布してくれるガイド付きツアーは雪山では有効。私も、ある年に飯山で牧峠(信越トレイルの中間くらい)を目指すスノーシュー・ツアーに参加した事がある。20人くらいの大所帯のツアーだったけど、その時は時間の制約もあって牧峠まで辿り着けず。で、改めて別の年にスノーシューをレンタルして同じコースを辿ってみた。目標地点と若干ズレてしまったのだが、1011山の山頂付近(写真3枚目)まで登る事ができた。そう、同じ雪山をもう一度登ってみる事で+αの達成感を得られたのだ。

<冬の牧峠を目指して (2015年&2018年) >

(5)スノーシューかアイゼンか【4章の補足】

これはいつも悩ましい選択だ。両方とも背負っていくとザックが重たくなるので、雪の状態も想像しながらいつも悩んでしまう。

奥日光・湯元温泉の湯畑からルートインして切込湖・刈込湖を往復するルートがある。夏なら、光徳から湯元温泉まで7.6kmくらいを歩けるけど、冬は難しそう。

で、何年か前の2月に切込湖・刈込湖へ行った時にはビジターセンターでスノーシューを借りて行った。フカフカの雪でスノーシューが当たりだった。でも、今年の2月ほほ同じ時期に再訪してみると、戦場ヶ原の雪が更に少なかったので、もう一度ビジターセンターで訊いてみた。そうすると、スタッフの方も迷いながら「アイゼンかな」と言う。確かに歩いていくと凍った箇所もあったのでアイゼンが最適であり、正解だった。でも、小峠の先とか刈込湖湖畔のフカフカの雪面ではやっぱりスノーシューでサクサク踏みしめたい。そう、あんまり斜面が多いと足元が煩わしいけど、やっぱり楽しいのはスノーシューなのだ。

<今年の切込湖・刈込湖>

あと、山頂を目指すならほぼ100%アイゼンだ。私の拙い経験だと、例外はフカフカな四阿山と横手山くらいだ。とにかくアイゼンでは無理で、スノーシューでも多少は雪面から沈み込む。先日登った森吉山はスノーシューだったけど、ツボ足登山者もいたのでアイゼンでも大丈夫だろう。それに対して、樹林帯をゆっくり歩くタイプであれば、スノーシューをchoiceすると良い。

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