久々に雪の奥日光

(1)戦場ケ原は通行止め

山行日: 2020.2下旬
天気: 薄曇り→雪
装備: ストック、つぼ足
ルート: 滝上バス停(12:55)→戦場ヶ原で通行止め(13:35)→小田代原(14:40)→泉門池(忘れ)→光徳バス停(15:55)

コロナウイルス感染でマスクだらけの都内を避けて、久々に奥日光に行ってみた。平日だったし時間帯の影響もあるかも知れないけど、奥日光に向かう東武バスはガラガラ。以前はインバウンドtouristが溢れかえっていてバスに座れなかったけど、この日は快適。中禅寺湖を過ぎると竜頭の滝がある。その1つ先のバス停「滝上」から歩き始める。

<この日のスタート地点(2)>

雪は1~5cmくらいしか積もっていない。カチカチに固まった所もあり、やっぱり雪が少ない。折角アイゼンを持ってきたのに、これでは使えないので重くても背負って歩く。

<ガビガビに凍ったトレイル、小田代原に続く橋>

素直に戦場ヶ原を突っ切って湯滝、そして湯の湖と上がって湯元温泉に登って行こうと思ったのだが、程なくして通行止めの看板。やっぱりここも昨年の台風19号で木道が壊されてしまったとか。雪を被った冬期なので無理すれば行けない事もないが、湿原を踏み荒らしてしまうので撤収。小田代原の方面にグルっと迂回していく。途中ですれ違った方が「蓼の湖がオススメよ」と言ってくれたが、はてそんな所があったのか、明日確かめてみよう。

<白根山方面のヤマ、右手の男体山>

茅野や八ヶ岳と比べるとそんなに寒くない。けど、途中から雪が舞い始めた。雪は嬉しいけど、この迂回路を通るのが初めてだったのでちょっと不安。白根山方面のヤマを左手に見ながら歩いていく。湿原の狭間なので多少は起伏もある。いつもなら右手に男体山とか4つくらいの連山を見ていくのに、トレイルが1本ズレるだけで景色が違う。

<この日の終点、地図、ネコ>

泉門池に着くと次はいよいよ湯滝だと思ったら、またも通行止めの札が掛かっている。で、この日は光徳パス停に出て終了。バスで終点の湯元温泉に着くと、ネコがあっちを向いたままお出迎え。ここは雪不足で冬まつりができなかったとか。平日でやっぱり閑散としているけど、宿に入るとそこそこ宿泊客が多かった。食事は微妙だったので写真は省略。

(2)翌日は切込湖・刈込湖へ

天気: 快晴
装備: ストック、アイゼン
ルート: 湯元温泉の湯畑(10:35)→小峠(12:05)→刈込湖(12:55)→切込湖の看板(13:20)→刈込湖(13:50)→小峠(14:40)→湯畑(15:50)

<白根山方向は快晴、湯畑(2)>

翌日は快晴だった。昨日積もってくれた雪もあるので期待できるんじゃないか。それに昨日の戦場ヶ原は風が吹きっさらし、この日の切込湖・刈込湖は谷沿いの樹林帯を進むので雪は深い筈。

湯畑から山道に入っていく。このルートは前にも往復した事あるけど週末だったので人が沢山いて、そのまま付いていけば切込湖まで難なく歩けた。でも、今回は平日で閑散としている。前日に戦場ヶ原で会った登山者が「蓼の湖がオススメ」と言っていたのだが、かつて私はこのトレイルを2回通っているのに全く記憶がなかった。もしかして冬場は雪に覆われていて判らなかったのかも知れないけど、夏場の記憶が無いのはアバウト過ぎる。夏道だと、とにかく涸沼の開放感のある景色が印象に強かった故か。

で、今回は確かに蓼の湖を見てきた。金精道路から入って然程かからない場所だった。小さい湖で湖面の一部は凍っていて、でも中央部とか反対側は水面を目視できた。湖面に乗ったら危ない! 夕方そこに戻ってくると更に氷が溶けていた。湖面に白いモノが突き出ており、行きはミニ桟橋かと思っていたが、改めて覗き込んで見ると、なんの事はなく倒木が湖面に沈んでいたものだった。

<蓼の湖(11:00頃、15:00頃)>

秋に散り損ねた実が1つ、それと動物のトレースもあった。

<何の実か、トレースも発見(2)>

スノーシューの跡があったけど、途中で当人とすれ違い、「トレースが無くて小峠まで行けなかった」と言われてしまう。進んでいくと、確かにその人のトレースが途切れた先は僅かな窪みが続いているけど、この日は誰も足を踏み入れていない印象だった。まあ、行ける所まで行こう! と直進。幸い水色のテープが木の枝に括り付けてあったのでそれを目印にして登り始めた。

<小峠まであと少し>  <小峠(2)>

で、ようやく小峠に到着。標識を見ても大した距離ではない。でも、この先はそこそこ雪が吹き溜まりになっているので、時間はかかる。幸い別ルートで来ていた方がいてラッセルとかしなくて済んだのは助かる。小峠から先は植生も変わりシラビソの樹じゃないか。八ヶ岳とか志賀高原でも見慣れている樹だ。

スノーボールが山の中腹から谷合に向けていくつも転がり落ちていた。スノーボールはいろいろ考える。景気の良い時にはバフェットのそれを想い出すし、悪い時には転落のdamageで見てしまうのが面白いものだ。写真に撮ったのは上から転がってきたと言うより、木の上に積もっていたのが落ちて鈍くゴロゴロ転がった程度のものかも。

<スノーボール崩れ>  <小峠の先(2)>

しばらく山腹をトラバースして木の階段で下りていく。凍っている所が難儀。やっぱり殆どの人が階段をスルーして脇を通過した跡がある。面倒な所は尻で滑り降りた。で、刈込湖を発見。そこまで片道2.5kmあった。先ずは、直進してその先を急ぐ。切込湖もちゃんとみてみようと思ったのだけど、どこまで進んでも湖面に降りられるような分岐がない。已む無く、切込湖の看板で撤収してきた。これで片道3kmくらいか。

<切込湖の看板、刈込湖で休憩_1,2>

刈込湖に戻って湖面で休憩。誰もいないし、鳥も鳴いていないし、風も吹いていない。ホント無音の世界だ。思えば最近は冬山に登る事に意識が向いていたけど、こういう適度な起伏のある樹林帯を歩いていくのは無理がないし気持ちいいものだ。ゆっくり歩けた。志賀高原の四十八池へスノーtrekkingしていく道と似ているなあ、と思った。

<刈込湖で休憩_3、この日のコース>

この日はスノーシューかアイゼンか迷ってビジターセンターで尋ねてみた。確かにアイゼンがbetterだった。ただ、小峠から先のルート、特に刈込湖の湖畔でサクサクと気持ち良く雪を踏みしめるにはスノーシューを持って来ればよかった! とにかく戦場ヶ原とは大違いでフカフカだった。湯元の湯畑に戻って来ると登山靴は雪と氷をびっしりと纏っていて、それを無理やり引き剥がしたら靴の皮が2cmほど破けた。もともとアイゼンで締め上げるので何か所か破けてボロボロだったけど、あー、これでもう水が滲みてくるだけじゃなくて、無抵抗に濡れてしまう……。

この日のコースを看板で確認するとこんな感じ。夏場なら光徳から涸沼を通って反時計回りで湯元温泉まで登ってきたけど、冬はキツイそうだなあ。そうそう、帰りに小峠まで戻ってくると、眼下に小さく湯元温泉と湯の湖が見えていた。

(3)日光のオススメ情報

宿で出された菓子が美味しかったので土産で買う。また、こんな温泉クーポンが冬期限定で流通していた。泊まった宿も立ち寄り湯もいずれも硫黄臭が強くいい湯だった。

<干し柿のお菓子、温泉クーポン>

日光と言えば湯葉だけど、今回食べたのはちょっと脂っぽくてオススメではなかった。でも、湯葉料理を食べるなら断然、民宿キリフリ荘がオススメ。東部日光駅から右手に10~15分くらい歩いていく宿だけど、夕食メニューが全て野菜。ベーコンが1枚くらい混じっていたけど、あとは全て野菜料理。ズッキーニとかフラクタルっぽい珍しい野菜(ロマネスコとあともう1種類)もここで初めて食べた! ゆば煮もそこら辺で食べるよりもサッパリしていてずっと美味しい。今回は時間が合わなくて湯元に泊まったけど、以前に2度ほど泊まっている。昔のSDカードを漁れば写真が残っているのだけど、すぐに見つかりません。ご容赦下さい。

<今回某所で食べたゆば煮=並、ロマネスコ(ネットで検索)>

【参考】キリフリ荘

https://www.tochigiji.or.jp/reserve/1322/

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