緊急事態宣言解除後に御在所岳へ(前編)

四日市で前泊

時期: 2020.5末(緊急事態宣言の解除後)
人出: 登山道=30人、山頂=100名以上
行程: 湯の山温泉(8:35)→中登山道口(9:10)→5合目(10:00)→キレットや地蔵岩→富士見岩(11:35)→山頂・望湖台(12:00~12:10)→ロープウェイ山頂駅(12:35)

緊急事態宣言も解除されたし、低山ばかりでなくいつもの山にも登りたい。5月末は徐々に暑くなってくる時期なので、低山は汗が噴き出して辛いのだ。それに5月はコロナ自粛でどこにも泊まりがけで出掛けていなかった。開腹手術を受けてから10年ほど、ずっと月1回は泊まりで旅していたのに、その記録が途絶えるのもイヤだった。こういうのは一度stopすると、その後で再開する気力が萎えてしまう。なので、コロナには十分に気を付けながらも山に向かった。

東海地方から長野県じゃなくていける山は何処か。最初に考えたのは伊吹山、御在所岳と大台ケ原だった。大台ケ原は森敦の小説「月山・鳥海山」に確か短編が入っていたけど、とにかく理解できなかた。なので、選択肢から外す。伊吹山と御在所岳で迷ったけど、疲れた時のロープウェイに惹かれた。
そんな事で名古屋から近鉄で三重県に入る。途中大きな川を何本も渡っていった。三重県に入るのは30年振りじゃないか。かつてJR亀山駅の待合室で夜を明かして、新宮まで南下していった事がある。あの辺りは雨が多いのか、那智の滝や鯨料理よりもドシャ降りの雨に降られた記憶が濃い。
<県境を越えて三重県・四日市、ふじまさ、うざく、はちくのきんぴら>

四日市駅近くのおばんざいの店・ふじまさに入る。コロナ自粛明けでどこの店も大変そうな気配だった。この店も未だ再開して間もないと言っていた。確かにこの日はまだお客さんの入りが少なかったけど、かなり美味しいお店だった。先ず、ふっくらした鰻の酢の物でビールを呑み干す。やっぱり暑い日はうざくでしょ。あと、メニューを見て思わず「はちくって何ですか?」と訊いてしまった。孟宗竹は掘り起こすけど、はちく(淡竹)はそこまでしなくても採れるらしい。旬は孟宗竹より少し後で5月後半との事。油揚げと合わせたキンピラはあっさりしていた。
対照的に鯛のかぶと煮は濃い味だった。伊勢ひじきを使った料理があるのか尋ねてみた。どうやら四日市ではmajorでないのか、それとも地元ではあまり意識しないものなのか。
<鯛のあら炊き、豚肉のアスパラ巻き天婦羅>

ビジネスホテルの朝食は鯛の刺身が五切れも付いたお茶漬けで贅沢なものだった。焼き海苔にも伊勢海老の味が付いていた。流石に三重県の朝ごはんは豪華だ。
<朝食の鯛茶漬け(2)>

いよいよ中道登山道を登り始める

四日市駅から近鉄で湯の山温泉駅へ。最初は舗装道路を30分ほど上がる。 さてここからが本番、登っていこう!
<灯篭、登山口の手前、5月の新緑(2)>

御在所岳の登山道は5つあるらしい。ロープウェイ山麓駅の辺りから表道、中道、裏道と3つ延びている。なので、残り2つは滋賀県から登るルートなのかも知れない。 地元の方から奇妙な岩が続く中道(中登山道)が一番楽しいと聞き、そのルートをchoiceした。

<綺麗な五枚葉が広がる、中道登山口、岩山を登る(2)>

いきなり、土の道ではなく岩肌を登っていく道だった。白い岩肌をそのまま登るというより、上手く削って段差をつけてあったり、木を嵌めこんであったりで登りやすい。土はその岩の上に薄く乗っかっているので、微妙なバランスで木の根っこが張っている感じだ。
直立した2枚の岩が斜面に10度くらい傾いた状態で屹立している。ロープウェイの真下を潜って、その右手を登っていく。ロープウェイに乗ればラクなのになんでわざわざ山登りするのか、自問自答してしまう瞬間がある。

<おばれ岩、軟い若葉、5合目の岩場、伊勢湾を望む>

ここは眺望がいい。近在の畑も広がっているし、遠くに伊勢湾もボンヤリと見える。咲きかけたレンゲツツジ。そう、6月はやっぱりこの花だ。この地蔵岩も微妙なバランスを保っている。

<レンゲツツジ、この岩は何ものか、これが地蔵岩、若葉が眩しい>

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