花の白馬岳(初日)
先日、ボケーッとTVを見ていたらNHKドラマ「山女日記」の再放送で白馬大池や小蓮華山の景色が映っていた。自分が登ったヤマは妙に懐かしいし、苦労して歩いたヤマの記憶はひとしおなのだ。まあ、そんな訳で、白馬岳の旅を綴っていきたく。
栂池自然園から白馬大池へ
時期: 2020.7.下旬
日程: 1日目
行程: 栂池自然園(12:55)→天狗原(14:30)→雪渓を越える(15:40)→白馬乗鞍(16:05)→白馬大池(17:00)
コロナ禍で営業休止の山小屋もある中で白馬岳に行こうと決めた。かつて10月に栂池自然園から小蓮華山まで登ったもののその先の稜線は所々凍っていて軽アイゼンなしには進めなくて、やむなく撤収して蓮華温泉に下山した。もうあれから8年くらい経っている。
白馬岳登山と言えばあの有名な白馬大雪渓を登るルートがある。ただ、アイゼンを背負って稜線を歩くのは重くて疲れるし、前回のルートで最後まで登り切りたかったのもある。で、栂池から登るルートに決めた。尚、もう1つ白馬鑓へ登るルートは今年はNGと書かれていた。
栂池高原からゴンドラとロープウェイを乗り継いで栂池自然園に上がっていく。平日だったので、ロープウェイには7~8人しか乗っていない。向かいに座った男女はOSPREYのcompactなザックを持っていた。かなり山慣れした男性のようで白馬大池山荘のTシャツを着ていた。もしかして私のクロックス履き(登山靴は窮屈なので登山口までコレ)に呆れていたかも知れない。
栂池ヒュッテ前でクロックスを登山靴に履き替えていざ出発。天気は曇りだった。稜線で雨に降られても大変なのでそんなにtensionは高くなかった。ただ、登り始めると汗が噴き出すので、案外曇り空で助かったかも。毎度、登りはなは辛い。何で苦労してヤマに登っているんだろうと、考えてしまう。いつになったら天狗原(てんぐっぱら)に辿り着くのか。
<栂池から登り始め、天狗原>
天狗原の手前の開けた所で、OSPRAYのザックを担いだカップルと再会した。この2人とはこの山行でこの後も何度となく出会った。聞けば清水岳(しょうずだけ)まで行くと言う。白馬岳まで登ってそこから富山県よりに向かうらしい。雲の平に行った事ないけどそこと同じ雰囲気で、でもアクセスは若干マシらしい。羨ましいけど、ちょっと体力が追いつかないなぁ。
ようやく天狗原に着くと、稜線が雲に隠れていた。それと少し上に雪渓が見えた。岩場を上がっていくと、雪渓が道を塞いでいた。それが結構斜度があるモノで、登りはともかくつぼ足だと下りは怖そうだった。
<天狗原から上に登る、雪渓の傍、雪渓を渡る>
雪渓を上がってすぐ他の登山者が「これじゃあ17時までに小屋に着かない。電話しよう」と焦っていたけど、こっちも同様。ちょっと慌てたけど、進むしかない。雪渓を越えたら白馬乗鞍岳(標高2469m)は近い筈だ。岩がゴロゴロ転がっている登山道を歩いていくとケルンが見えてくる。そこが白馬乗鞍で、この日の最高地点だ。
<白馬乗鞍、白馬大池(2)、岩場を巻いて小屋へ急ぐ>
ギリギリ17時に小屋に滑り込んだ。白馬大池山荘のカレーは噂によると赤ワインで煮込んでいるとか。美味しかったのでお代わり!
以前この小屋に泊まった時には4畳に4名が寝泊りしたけど、今回はコロナ感染対策で余裕だった。
ただ、定員150名の小屋に50名しか泊めないってのは小屋の採算確保は大変だろう。そんな余計な心配をしつつ、岩場で足裏が病めていたので20:30くらいには眠りこけてしまった。
<小屋に到着、上下に部屋が並ぶ、感染防止の衝立も、晩メシはカレー>
栂池自然園近辺の花々
この白馬岳登山ではかなり多くの花を見た。一面のお花畑と言えば鳥海山と礼文島が綺麗だけど、花の種類だとココがbestだろう。
先ずは、登り始めた栂池自然園(標高1880m)辺りで見つけた高山植物を見ていきたい。最初にビックリしたのは、ロープウェイ山頂駅の縁に咲いていたウツボグサ。普通は背丈がそんなに伸びない花なのに、ここのは20cmくらい茎が伸びていた。
【紫色】 ハクサンチドリ、ウツボグサ
【黄色】 オタカラコウ(orメタカラコウ)
【季節はずれ】ミズバショウ(この季節は葉のみ)
【白色】ニュウ(orシシウド)、オオウバユリ、シモツケソウ、ミヤマハハコグサ
天狗原の花々
ゴゼンタチバナは4枚の花びらと大小6枚の葉が幾何学的に綺麗に並んでいる花だ。今回は栂池自然園の付近から船越の頭くらいまでかなり咲いていたので、まあ中間を取ってここで紹介する。
タテヤマリンドウは今年知った花だ。小さな花だけど、5月の御在所岳の中道でかなり目立っていた。また、ナナカマドって紅葉の時期に注目される木だけど、この時期に白い小さな花を付けるのを初めて知った。
【赤色】アカモノ
【黄色】スミレかも
【青紫色】タテヤマリンドウ
【白色】
ゴゼンタチバナ、モミジカラマツ、ワタスゲ 、ナナカマド、なんの小花か