南アフリカを旅するのにどのツアーが良いか
(1)ツアーに関する問い
先日、ある先輩とお話していてこんな質問を頂いた。見せて頂いたのは、大手旅行会社と思しきパックツアーのパンフレット2種類。1つはケープタウンとビクトリアの滝を回って7日間で30万円前後、もう1つは上記の2か所にザンビアとチョベ国立公園(ボツワナ)を加えて9日間で45万円前後だった。
(2)はて?
うーん。正直なところ最初は固まった。と言うのも、私はパックツアーに参加した事がない。海外は全て航空券だけ手配して出発、初回のオーストラリア1泊目とかどうしてもあの高級ホテルに泊まりたいとかなければホテルもほぼ予約なしでやってきたので、パックのありがたみを全く理解できていない。むしろ、ムンバイで半日バスツアーに参加した時にもランチタイムにカレー食べて、そのまま降りてしまった。そうしたら他のインド人touristが私を見つけて「お前もか」と笑っていた。まあ、大抵の旅はそれでなんとかなるので、しっかり守ってくれるツアーは不向きなのだ。
ただ、全否定している訳ではない。新しい国に出掛ける時には情報収集でパンフレットを漁る事はある。目ぼしい写真をパッパッと見て心を動かされる時もあれば、移動時間などの参考にさせて頂く事もある。でも、今夏のドロミテみたくローカルなスポットだとmajorどころを網羅しているJTBとか大手のパンフレットを見てもサッパリ判らない。以前に入手したAlpsWay社のtrekking用パンフレットが偶々見つかったので眺めてみたが、参考になるような機密情報は表に出ていない。まあそれが専門店の腕の見せ所なので仕方が無い。
(3)意向確認
さて、私が最初に訊いたのは「南アフリカで何をしたい? 何を見たいですか?」だった。でも、先輩の答えは具体的な土地とか動物ではなかった。先ずはその方面に行った事がないので行ってみたいって意向だった。これも難しい。で、とにかくパック旅行だと云う。
(4)南部アフリカの有名なスポット
私の知る限りこんな所か。アフリカと言えばジャングルだけど、コンゴとかウガンダとか中央部にはあっても南部にはないんじゃないか。
南アフリカ: 喜望峰、ペンギン、アパルトヘイトの残滓、
プレトリアでジャカランタの花
ナミビア: ナミブ砂漠(*)、スケルトンコースト、ヒンバ族
ジンバブエとザンビア: ビクトリアの滝(*)
ボツワナ: チョベ国立公園でゲームサファリ
マラウィ: マラウィ湖
南アフリカはつい先日のラグビーW杯の優勝国だけど、治安面でどうしてもnegativeに見てしまう。ナミビアは「世界ウルルン滞在記」で山本太郎がヒンバ族に会いに行った国、ジンバブエは通貨危機で揺れ続けたけど国民は明るいだ。マラウィはカレーが美味しい筈だが裏どりできていない。
この中ではボツワナが比較的マイナーな国だけど、かつて日本国債が格下げされた時に「ボツワナと同格になった」と評された国なので意外と財政&経済運営レベルは似ているかも。私はトランジットで30分ほど空港でボケーっと佇んでいただけで外に出ていない。
実際に私が訪れたのは、ザックリ言うと*印の2ケ所のみで、計10日間くらいだった。航空券のみ手配したのでそれで十分満足できた。2~3年前にNHKの番組で福山雅治がナミブ砂漠を歩いていたけど、あそこの赤褐色の砂漠はオススメ!
※右記リンクはご参考: ナミビア旅行メモ
(5)回答
この2つしか選択肢がないのなら、個人的にはツアーAがいいと伝えた。(詳細は次項へ)
それと、大手旅行会社が得意なヨーロッパではないので、やっぱり餅は餅屋で道祖神とか西遊旅行など専門旅行社に訊いてみるのがいいのではと付け加えた。
(6)ツアーAが良いと考えた理由
その理由はザックリ3つある。
●移動ロス
2日多くても、その分金額もupしておりそのコストは移動に費やされるだろうと思った。それはお金だけじゃなくて出入国などでその分の時間もlossしてしまうだろう。
●ザンビアだってビクトリアの滝
確かにツアーBだと訪問国が2ケ国も増える。でも、ジンバブエの滝は幅1kmか2kmと広くその片側がジンバブエ、でもう片方までトコトコ歩いていくとそこにザンビアとの国境があるのでパスポートに入国スタンプを押すだけなら私でもザンビアに入国する事ができた。でも時間も限られたサラリーマンの旅なので、そこはパスした。アフリカはとにかく物価が高いし、タクシーとか移動手段で無益な交渉を繰り返すのは控えたのだ。
●動物の住み家に国境線は無い
ボツナワに入国して有名なチョベ国立公園でライオンとかカバを見られるのはいい事だろう。でも、それは国境線に縛られなくても、きっと南部アフリカの他国でも同じようなゲーム・サファリはあると思うので、それでいいんじゃないか。事実、私のナミビア旅でも想定外だったけどスワコプムンドから首都ウイントフックに戻る寝台列車に乗ったら、明け方にみんなで途中下車してゲームサファリに行く事ができた。そこで、ゾウとかキリンとか見放題だった。首都ウイントフックでもチーターに生肉のエサを与える場面を見に行った日もあった。動物には国境線なんてないので、ジンバブエでも南アフリカでもきっとライオンが見られるんじゃないか。